解体工事で事故多発!安全な解体業者を選ぶために

解体工事で事故が頻発しています。
2024年2月19日、北海道江別市のJR江別駅近くの3階建てビルの解体工事現場で
解体中の建物が崩壊し、3人の作業員が巻き込まれて、1名が死亡する事故となりました。
死亡した作業員は、48歳。
倒壊した建物の下敷きとなって、救助された時点で死亡が確認されました。
2023年4月にも埼玉県所沢市で、3階建てビルの解体工事現場でビル倒壊が起こり
20代の作業員が死亡しています。
この事故では、コンクリート圧砕機を無失格者に運転させていたことが明らかになっています。
解体工事では
毎年、30名前後の死亡事故が起こっており、看過できない状況が続いています。
解体工事で事故が多発す要因は?
(独)労働安全衛生総合研究所作の資料(2011年)によると
解体工での死亡事故の原因は
- 墜落、転落 … 36.6%
- 崩壊、倒壊 … 26.2%
- はさまれ、巻き込まれ … 15.2%
となっています。

とくに大事故につながる「崩壊・倒壊」が26%もあることは
解体工事の危険性と現状の深刻さを表しています。
倒壊事故は、作業者が犠牲になるだけでなく
通行人に被害が及ぶ危険性があり、
これまでも、通学中の女子高生がビル投下に巻き込まれて死亡するなどの痛ましい事故が起こっています。
事故の遠因には、慢性的な人手不足があるかもしれません。
建設業全体では
55歳以上の割合が、3割を占め、年々その割合が増加しており、
29歳以下の割合は、1割程度と、ピークであった1997年の22%から減少し続けています。
若手の作業員が足りず、外国籍の人を入れるなどして対応していますが
経験が不足している・資格がない人を作業に行わせるなど
事故が起こる原因に、行政の対策も遅れ、
事故が頻発する状況が放置されているとも考えられます。
行政の対応は十分か?
行政側も、解体工事業での事故頻発について対応をしていないわけではありません。
2014年に建設業法を一部改正して
「維持更新時代に対応した適正な施工体制の確保」ということで
業種区分を約40年ぶりに見直し、
これまで「とび・土工」という分類になっていたものを
「解体業」として分類。
「解体工事について、事故を防ぎ、工事の質を確保するため、必要な実務経験や資格のある技術者を配置」する、としています。
解体工事業には「許可」が必要となり、
監理技術者・主任技術者の要件が明示されています。
(12年以上の建設業経験。うち8年以上の解体業経験)
これまで、ほとんど野放し状態だった解体工事に一定のタガがはめられたわけですが
現在も事故が続いている状況を見ると、問題は解決されていないと考えられ、
さらなる行政の対応・対策が必至といえます。
私たちはどう対応すればいいでしょうか?
では、私たち一般の人々は、どう対応すればいいのでしょうか?
高度成長期の建設ラッシュで建てられた建物が老朽化する時期であり、
人口減少、空家の社会問題化の中で
解体業が果たすべき役割は増えており、
今後、解体事業者・作業者の不足は深刻になって行くでしょう。
私たちが解体を事業者に頼むときに
どうしても「費用の安さ」だけに目が行きがちで
「とにかく安い業者に依頼したい」と考えてしまいます。
ただ、事業が見積で提示した費用の安さは、いったい何が要因なのでしょう?
手抜き工事がなされるかもしれませんし、
経験のない作業者を安く雇っているかもしれませんし、
少ない人員で工事を回そうとしているかもしれません。
一般人である私たち素人には
何をもって判断すればよいのかわからない…というのが現状です。
私たちにできることは
できるだけ一般の評価が高い事業者を、目を凝らして探すことくらいしか自衛手段がないようにも感じます。
解体事業者に依頼する必要が出た際には
安さだけに目を奪われないよう、
多くの事業者に見積もりをしてもらい、
実際に担当者といろいろと話す中で、「信頼できるか」を見て行くしかないかもしれません。
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